孝介だより【お話②】
はい。こんばんは。
本日もお読み頂きありがとうございます。
孝介です。
それでは昨日の続きから。
どうぞー。
高校2年生の秋のことでした。
少年は友達に勧められて
文化祭の野外ステージで歌うことに。
それまでは人前で歌をうたう事がある
とすれば友達と行くカラオケくらい。
少し怖気づきそうになりましたが、
仕事の早い友達のお陰で、逃げる間も無く
気が付けば本番は目前。
あれよあれよと言う間に日は更に進み
少年が気づいた時にはマイクを握り
ステージに立っていました。
ただただ一生懸命に少年は歌いました。
覚えた歌詞を必死にメロディに乗せて
なんとか歌い続けました。
歌い始めの頃はまばらだったお客さんも
終わる頃には数え切れないほどにまで
なっていました。
彼は感じたことのない快感と達成感を
味わいました。
そして次の日から。
まーモテることモテること。
血気盛んな少年は決心しました。
歌手になると。
そしてそれと同時に彼は大きな勘違いを
しました。
"いける。俺は歌がうまい"と。
つづく